【特集記事】役場インターン体験記!大学生が見つけた東通村の“日常の中に息づく非日常”とは?

 


 

2025年8月から9月にかけて、東通村役場でインターン生として3人の大学生が活動していました。社会学や経済学など、それぞれ異なる専門分野を持つ彼らが取り組んだのは、村民を対象にした「ヒト図鑑」の制作です。

インターン生はそれぞれの集落の方にインタビューをする中で、自然や文化、人とのつながりから多くの気づきを得られたようです。その新鮮な視点には、地域の未来がより良くなるエッセンスが詰まっていると感じられます。

今回は、「ヒト図鑑」づくりとは少し視点を変え、活動を終えたインターン生3人に、東通村についての想いや感想を聞いてみました。

 


 

Q1:まずは簡単な自己紹介と、大学でどんなことを学んでいるかについて教えてください。

 

東通村役場のインターン生。写真右から沼澤さん、奈良さん、工藤さん

 

沼澤さん
「沼澤 幸織彩(ゆりか)です。青森県むつ市出身で、青森大学むつキャンパスの3年生です。社会学部に所属していて、関係人口や地域活性化についてゼミで研究しています。語学も好きで、中国語なども勉強しています」

奈良さん
「奈良 瑞己といいます。青森市出身です。青森公立大学の1年生で、工藤さんの後輩です。地域経済論などを学んでいて、ゼミでは“経営者に話を聞いてみよう”というテーマで活動をしたりしています。ハンドボールの経験があり、身体を動かす事が好きです」

工藤さん
「工藤 亜美です。岩手県八幡平市出身で、青森公立大学の2年生です。経営経済と地域をどう結びつけるかについて学んでいます。特に、佞武多のようなアートと地域をどう絡めるかという分野に関心があります」

 

——3人とも“地域”という共通点を持ちながら、それぞれが異なるアプローチで学びを深めているのがとても面白いですね。専門分野の違いがあるからこそ、同じ地域を見ても着眼点が異なり、それが議論の広がりや新しい発想につながります。偶然集まった3人が、まるで東通村の未来を多角的に支える“チーム”のように見えてくるのは私だけでしょうか。

 


 

Q2:なぜ東通村でインターンをしようと思ったのですか?参加のきっかけを聞かせてください。

 

 

沼澤さん
「小さい頃に大利地区に住んでいたこともあり、東通村は昔から縁のある場所でした。最初は“親戚の家に行く”くらいの感覚でしたが、インターンシップの説明会を聞いて、東通村の面白さに気づきました。また、公務員志望でもあるので、役場でのインターンに魅力を感じたこともきっかけのひとつです」

工藤さん
「大学のゼミの先輩がこの東通村インターンに携わっていて、その方から紹介していただいたことがきっかけです。東通村役場の紹介ページを見て、すぐに“面白そう!”と思いました」

奈良さん
「インターンシップの説明会に参加した際に、このインターンを紹介していただきました。私も公務員志望なので、これは自分に合っているなと思って参加しました」

 

——それぞれのきっかけは異なるものの、3人とも「人とのご縁」を通して東通村と出会ったということが印象的です。地域に飛び込む最初の一歩は、観光パンフレットや公式情報よりも、身近な誰かの紹介やつながりが大きな役割を果たすことを改めて感じます。人が人を呼び、縁が縁をつなげることで、地域に関わる新しい流れが生まれるのですね。

 


 

Q3:実際に東通村で活動してみて、「ここが良かったな」と思うことはありましたか?

 

 

沼澤さん
「東通村は、知れば知るほど面白い地域です。今回は4つの集落で調査やインタビューを行いましたが、それぞれの集落に個性があって、同じ東通村の中なのに雰囲気の違いが見られたことが面白かったです。しかし、村民同士のつながりが深くて、周辺地域や他の集落のことも考えて、協力しながら生活している姿が印象的でした」

工藤さん
「人とのつながりが強いことと、東通村は海の恵みも山の恵みもあるので、自分たちで食料を調達して自給自足もできそうなほど、東通村は資源が豊かな場所だと感じました」

奈良さん
「東通村は村民同士のつながりが本当に深くて、“知らない人がいない村”という印象を持ちました」

 

——「つながり」というキーワードが3人の口からそろって出てきたのは偶然ではないでしょう。都市部では希少になりつつある“顔が見える関係性”が、東通村では日常や生活の基盤として自然に根付いています。その背景には、自然とともに生きる文化や、世代を超えて受け継がれてきた価値観があるのかもしれません。

 


 

Q4:逆に、活動の中で課題に感じたことや気になった点はありますか?

 

 

沼澤さん
「交通の便があまり良くなくて、車がないと生活が難しいことでしょうか。それと、もう少しお店があればいいなと思いました」

工藤さん
「沼澤さんと同じく交通の便が気になりました。また、伝統芸能や地域の祭りを継承する人材が不足していることも取材を通して感じた課題だと思います。これからは新しい住居づくりなど、若い人が入ってくる仕掛けが必要だと感じました」

奈良さん
「スポーツをやっていた身としては、ひとみの里以外に公園や運動施設が少ないことが気になりました」

 

——インターンでの活動を振り返ると「便利さ」と「地域らしさ」をどう両立させるかという課題が浮かび上がりました。都市的な便利さが足りないことは弱点にも映りますが、その不便さがあるからこそ、自然や人の関係性が守られているとも言えます。地域の持続性を考えるうえで、何を取り入れ、何を守るのか。その線引きをどうするかという視点が、東通村にとっても大きなテーマになりそうです。

 


 

Q5:もし、東通村を漢字1字で表すとしたら、どんな漢字を選びますか?

 

 

沼澤さん
「“豊”です。東通村は海や山の幸が豊かで、文化や人の関係性も富んでいると感じたからです」

工藤さん
「“繋”という漢字です。前の質問の回答と重なる部分がありますが、東通村は人と人との繋がりがとても強いと思ったからです」

奈良さん
「“縁”を選びました。人との縁があってこそ暮らしやすい村だと思ったからです」

 

——「豊」「繋」「縁」。それぞれの文字が、村の資源の多様性、強いつながり、深い人間関係を象徴しています。3つの文字を合わせると、まるで東通村そのものを表しているようです。若者の新鮮な感性が、地域の本質を的確にとらえていると思います。

 


 

質問は以上になります。あとは東通村に来て感じたことがありましたら、フリートーク形式で自由に教えてください。

 

 

奈良さん
「村民の皆さんの言葉が訛っていて、今だから言えるのですが、実は最後までわからなかった言葉がしばしばありました(笑)」

沼澤さん
「私たちの成果物である「ヒト図鑑」に載せることができたのはインターン活動期間のほんの一部の内容で、実際にはもっと多くの経験や学びがありました。それだけコンテンツが多い東通村はすごいと思いました」

工藤さん
「すごいといえば、特に東通村内の農業の規模感にはびっくりしました。地域の方が「東京ドーム何個分の牧場を少人数で回している」なんてサラッと言うものですから、驚きすぎて何度か聞き返してしまいました(笑)」

奈良さん
「それと、農家さんが“自分の作物が一番うまい!”と言う人が少なくて、自然体な感じがいいなと感じました」

 

——東通村の地域の日常のユニークさや驚きが垣間見えます。言葉や習慣、働き方など、一見当たり前に見えることも、外から来た人には新鮮な発見となります。その気づきが地域の魅力を再認識するきっかけになるのではないでしょうか。

 


 

まとめ・編集後記

 

 

今回の活動を通じてインターン生が見出したのは、東通村の“日常の中に息づく非日常”といえるのではないでしょうか。海や山の豊かさ、人と人の強いつながり、そしてご縁を大切にする文化。普段は当たり前に感じられることも、外からの若い視点で表現されることで、その価値がいっそう鮮明になります。

一方で、不便さや若者不足といった課題も率直に浮き彫りになりました。インターン生が実際に体験し、語ったリアルな声は、東通村が未来を描くうえで大切なヒントとなるはずです。

インターン生の活動時間は決して長くはありませんでしたが、そこで得られた学びや気づきは、インターン生自身の成長につながると同時に、東通村にとっても新たな可能性のきっかけとなるでしょう。

 

 

東通村の自然や人とのつながりを活かすとしたら、どんな未来を描きますか?

 

 

最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました。